ピジョン、中国開拓中!!

3月26日付デイリーアイ「ジム・ロジャーズ氏の予測」
中国関連銘柄として「ピジョン」をご紹介しました。
この銘柄、調べてみるとなかなかおもしろい。
ということで、本日は
ピジョンにスポットをあててみたいと思います。

ピジョンは1957年8月、
哺乳瓶の専門メーカーとして設立されました。
現在は、売上の8割を育児用品が占めており、
その分野では国内トップ企業です。

創業から50年以上、
哺乳瓶一筋に研究を続けてきたかいあって、
その技術はすごいものがあります。

まず、シリコン製の乳首の部分ですが、
よりホンモノに近づけるために、
赤ちゃんの複雑な吸引メカニズムを探り出し、
シュミレーションマシンを作って、
研究を重ねてきたという歴史があります。
その基礎研究を土台として、
乳首の形や硬さばかりでなく、
ミルクの出る穴の大きさ、空気口など、
ピジョンならではの工夫がこらされています。
その結果、母乳と哺乳瓶を併用して使っても
どちらも赤ちゃんが嫌ったりしない
(つまり、ホンモノにも劣らない)
オンリーワンの品質を誇っています。

ビンの部分にもこだわりがあります。
日本とドイツでしか作れないホウケイ酸ガラス
という特殊な耐熱ガラスを使っています。
その特徴は、
激しい温度差への耐久性に優れていること。
そのため、熱湯消毒や冷蔵庫保存を行っても
劣化しずらくなっています。

どこへ出しても恥ずかしくない
高品質の哺乳瓶を作り出す技術は、
商品に対する目が世界一厳しいといわれる
日本の消費者に鍛えられることで、
磨かれてきたのですね。

ところで、
これほどすばらしい哺乳瓶の技術を持っていても、
少子高齢化が進む日本では、
残念ながら宝の持ち腐れ。
実際、国内の育児用品の売上は停滞が続いています。
そこで、ピジョンが目をつけたのが、
超大国、中国です。

中国市場の魅力は、なんといっても
若年層人口の増加と
生活レベル向上に伴う中間層の購買力向上です。
米国に代わって、
世界最大の消費国になることは、
時間の問題でしょう。

中国では毎年1800万人近い赤ちゃんが生まれるそうです。
これは、日本の16〜17倍の人数。
中国市場にしっかり根付くことができれば、
日本の16倍近い市場を
手中に収めることができるのです。

現在、ピジョンは中国沿岸部だけでなく
内陸部へも展開し、
7000もの販売拠点を張り巡らせています。
2011年には8000、
その後も拡大を続けていく計画です。
この規模は、外資系哺乳瓶メーカーとしては最大規模。
シェアも外資系最大の2割をおさえています。

ピジョンの中国ビジネスの特徴は
利益率が高いことです。

ピジョンの哺乳瓶
「母乳実感耐熱ガラス製240mlピンク」の
日本での販売価格は1575円ですが、
中国では110元(約1650円)と
ほぼ同じ価格で販売されています。
これは、地場の製品と比べると3倍超の価格設定です。

ちなみに、中国の貨幣価値は、
日本の1/6といわれていますから、
日本での価値に換算してみると
10000円弱のお値段ということになります。

それでも、この哺乳瓶は売れています。
中国のリッチ層上位20%の
約5割がピジョンの製品を購入しているのだそうです。

ピジョンの中国展望は明るいと考えています。
理由は2つ。

1つは、今後、中国の経済発展に伴い、
このリッチ層が増加する可能性が高いこと。

もう1つは、人件費の安い中国で大量生産を可能にし、
品質を落とさずコストを下げ、
価格競争力を高めていける可能性が高いこと。

ピジョン、まだまだいけると思いますよ。

(2009/4/1 記)