神戸物産

現在は、地味で目立たない企業ですが、
将来的には大いに注目を浴びそうな企業があります。
その企業とは、
兵庫県に本社を置く神戸物産(3038 大証2部)です。

神戸物産は、「業務スーパー」(2000年から展開)という
全国に約486店を展開するフランチャイズ事業本部です。
「業務スーパー」はネーミングの通り、
業務用の食品をメインで取り扱うスーパーですが、
一般の消費者も自由に買い物をすることができます。

神戸物産の強みは、「食の安全」です。
原材料調達から製造、販売という食品流通の
川上から川下までを押さえているため、
すべての工程の安全性に対して、
自社で責任がとれるというわけです。

現在、食品の流通シェアの6割をおさえており、
2009年1月時点の売上は、
前年同期比3割増と
この不況下で驚異的な実績をあげています。

さらに、売上総利益も6.8%と
食品流通業者としては高いという特徴もあります。
利益率が高い理由は、
食品流通の全工程を一元管理することによって、
ローコストのビジネスを展開しているからです。

ところで、神戸物産の沼田社長が現在、
力を入れている事業があります。
それは、食物の“原点”である「農地」ビジネス。
中でも注目すべくは、2008年7月に
エジプトで約3000ヘクタール(東京ドーム約670個分)
という広大な農地を購入したことです。

「エジプトで農業?」
と思わず、首をかしげてしまいますが、
実は、エジプトは、
低農薬農業には理想の地なのだそうです。

エジプトの土は、かつて1度も農薬を含有したことがなく、
湿気が少ない気候なので害虫が発生しにくく、
実際に農業を始めても、
農薬をたくさん使う必要がないのです。

エジプトばかりではなく、
カンボジアにも1800ヘクタールの農地を確保し、
国内では北海道でも農業事業を展開しています。

今は、100年に1度の金融危機に
多くの人の関心が向いており、
ごく近い将来に訪れるであろう
食糧や水不足の危機は、
片隅においやらてしまっています。
しかし、神戸物産のように将来を見据えて、
ビジネスを展開している企業もあるのです。

神戸物産にスポットが当たる日も
それほど遠いことではないのではと思っています。

(2009/4/9 記)