オバマ大統領の4つの宿題

本日の日経に
オバマ大統領の「4つの宿題」についての
解説が掲載されていました。

4つの宿題というのは、

1.景気対策
2.金融機関の不良資産問題の解決
3.GMなど自動車産業の支援
4.ドル相場のなど市場の安定

です。

1については、就任早々に
大型の財政刺激策を発表し
関連法案を2月に成立させてクリア。

2については、5月初めに大手19社への
ストレステスト(資産査定)の結果を公表して、
ひと段落。

3については、先週、GMに関して、
連邦破産法11条の適用を選択。

これらの宿題を解決して、
株式相場も回復基調にあります。

興味深い話題としては、GM国有化発表の際、
本来その場に立ち会うべきガイトナー米財務長官の姿が
見えなかったことです。

その時、ガイトナー長官は、中国を訪問していました。
GM国有化という、ある意味、
国家の一大事と同等レベルで重用な仕事が
中国訪問だったのです。

デイリーアイでも何度かご紹介してきましたが、
現在、米国にとって最大の国債の買い手は中国です。
市場では、米国債の格下げ観測も浮上する中、
ガイトナー長官自らが中国に赴き、
温家宝首相との会談で、
直に、財政再建への取組みを説明し、
米国債への投資を継続してくれるように
頼み込む必要があったのです。
これが、弟4の宿題に対する答えです。

それにしても、このような事態は、
以前ではまったく考えられないことでした。
昨年9月のリーマン・ショック以来、
世界の仕組みを大きく変わってしまったようです。

米国の凋落、中国の台頭を象徴するような
エピソードがあります。

訪中したガイトナー長官は、6月1日、
北京大学で講演を行いました。
米中経済協力の重要性を訴えた後の質疑応答で、
ある学生が、「米国債は安全ですか」
と尋ねました。
ガイトナー長官が「とても安全だ」
と答えると、会場が笑いの渦と化したいうのです。
ガイトナー長官は、顔を高潮させて、
とても気まずい表情だったといいます。

今は、FRBが躍起になって
債券買い取りを行っていますが、
原油価格が徐々に上昇するなど、
インフレリスクも高まってきています。
FRBの債券買い取りは、
将来のインフレリスクの火種をまいている可能性があり、
米国債の格下げも時間の問題なのかもしれません。

お金を貸す中国とお金を借りる米国の力関係が
今後、どうなっていくのか
よく注視しておく必要があります。

(2009/6/8 記)