昨今の太陽光発電事情

最近、太陽光発電について悲観的な報道が目をひきます。
100年に1度の世界同時不況が、
影響しているというのです。

太陽電池の推進力となり、
太陽電池のブームを創出したヨーロッパでは、
銀行が太陽光発電の大型プロジェクトへの融資を
縮小しています。
また、ドイツに次ぎ世界2位の市場である
スペインでは、補助金が減り、
太陽電池の需要が大きく落ち込んでいます。

このような逆風下、
世界における日本の太陽電池事業の影響力は
下降の一途をたどっています。

まず、次の数字をご覧下さい。
これは、米国の太陽電池専門誌「PVニュース」が発表した
2008年の『太陽電池のメーカー別シェア』です。

1.Qセルズ(独)           8.2%
2.ファーストソーラー(米)    7.3%
3.サンテック・パワー(中国)   7.2%
4.シャープ              6.8%
5.モーテック(台湾)        5.5%
6.京セラ               4.2%

ちなみに、2007年のランキングでは、
シャープは2位、京セラは4位でした。
なんだか、暗雲漂う感じです。

しかし、世界の太陽電池産業を支える
元気な企業も存在するのです。

お馴染のエヌ・ピー・シー。
太陽電池セルをパネルに組み立てる
モジュール製造装置を開発・販売している企業です。

2008年の世界シェアは43%。
太陽電池が縮小しつつある
2008年後半から2009年にかけても
相変わらず、好調を維持しています。

2009年8月期の売上高は前期比+54%の145億円、
営業利益は前期比+69%の23億円と
大幅な増収増益を見込んでいます。
多くの太陽電池メーカーが赤字決算を発表する中、
売上高営業利益率が15%に達する計画なのだとか。
あっぱれです。

エヌ・ピー・シーについては、たびたび、
デイリーアイで取り上げていますので、
すでに、ご存知の情報かもしれまんせんが、
なぜ、エヌ・ピー・シーが強いのか、
2つのポイントを挙げてみたいと思います。

1つは、先行者メリットを堅持している点です。
エヌ・ピー・シーは1992年創業で、
もともと食品包装機メーカーでした。
食品を真空包装する技術が、
太陽電池のモジュール工程に活用できることに気付き、
1994年に太陽電池事業に参入。
当時は、競合メーカーがいなかったことから、
その間、じっくりと技術開発を進め、
多くの顧客を囲い込みました。

2002年には、当時は無名のQセルズから、
製造装置の発注が入ります。
その後、Qセルズは急成長を遂げ、
2007年には太陽電池セル製造で世界シェア1位に
上りつめました。

世界で太陽電池モジュールを手がけるメーカーは
180社あると言われていますが、
エヌ・ピー・シーはその80%以上に当たる
160社に製造装置を納入しています。

好調な理由の2つ目は、
世界でのアフターサービス体制の確立です。
太陽電池事業に参入したわずか2年後の1996年には
米国に販売・サービス子会社を設立。
今では、欧州で2ヶ所、米国で2ヶ所、アジアで7ヶ所の
サービス拠点を構えています。
このような、手厚いバックアップ体制が、
エヌ・ピー・シーの信頼を不動のものとしたのです。

エヌ・ピー・シーは、やはりすごい企業です。

(2009/6/12 記)